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「言葉の先にある大切な人との時間」を支える
クリオ訪問看護・リハビリステーションの井芹です。
本日は週に一回の看護ミーティングの日。他事業所の方々にも参加して頂き「意思伝達装置」の合同勉強会を実施しました。
当ステーションではより専門性の高いサービスを実現するために各疾患に対する特化支援チーム体制の構築を図っております。今年度はその中でも神経難病特化支援チームの強化を図っております(特化支援サービスの詳細はホームページ内に記載してます)。
神経難病には様々な疾患がありますが、その中に筋萎縮性側索硬化症(以下ALS)という疾患があります。症状は人により個人差はありますが、ALS患者の在宅支援を考える上でコミュニケーション手段を確保することは重要な課題となってきます。症状が進行し声を出す事が難しくなった時、また症状の進行によってそれを補う代償手段(筆談等)が失われた時、その方はご自身の想い、感情を表出する手段を失います。その時のご本人の想いというものは私たちが想像できる範囲をはるかに超えるものなのではないかと思います。そのような時に、ご本人の想い、感情を言葉として表出してくれる意思伝達装置の役割は非常に大きく、同時に支援する者としてそのような手段の引き出しを多く持っておくことも重要であると言えます。
意思伝達装置はただ単に話せなくなった方の言葉を補うだけではありません。その言葉の先にある、その会話の先にある夫婦の時間、子供との時間、お孫さんとの時間を支えてくれるものです。冗談を言ったあと、わがままを言ったあと、ありがとうを言ったあとの、コミュニケーション通じて言葉の先にあるその人とその人を大切に想う方との時間を支えることこそ意味があると考えています。『言葉の先にある大切な人との時間』を支える意思伝達装置の役割は非常に大きなものであると改めて感じました。