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環境設定って大切
デイサービスや施設に出入りしていると、どのような体操をすれば良いかと聞かれることが良くあります。この場合大抵が体操の内容よりも、体操をする時間以外の過ごし方の方が大切なことが多いです。
ご利用者の動きが活発な施設ほど体操方法へのこだわりが少ない気がします。そのような施設では、ご利用者がしたいことをしたいタイミングで行なっているので特別な運動をしなくても運動量が確保されています。
例えば、決まった空間の中に高さが揃った椅子しかない場合と、様々な高さの椅子がある場合では、明らかに後者の方が様々な「立ち上がり方」を経験できる分立ち上がりが上手になります。例えば、その椅子の高さが立ち上がりやすいように高く設定されている場合と、立ち上がりにくいがなんとか立ち上がれる高さに設定されている場合、後者の方が立ち上がりに使う筋肉を多く使う分足は強くなります。例えば、規則正しくテーブルと椅子が並べられた空間で過ごす場合と、ここはカフェスペース、ここはトレーニングスペース、ここはものづくりスペース等で不規則な空間を作った場合、後者の方がご利用者の自発的な動きが促進され、考える機会、選択する機会等様々な考えるチャンスが生まれます。
体操の方法を工夫する以上に、まず環境設定を工夫することの方が運動効果は圧倒的に高まると思います。いつも使う椅子の高さが10cm低くなるだけで立ち上がるたびにその椅子がその方を鍛えてくれます。いつも通るトイレまでの導線を少し遠回りするように設定するだけで、トイレに行くたびにその導線がその方の歩行機会を作ってくれます。特別に時間を作ってスクワットを10回するよりも、平行棒内を3往復歩くよりも簡単に、自発的に、継続的に環境が運動を誘導してくれます!!