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在宅でのコルセットの外し方
在宅でのコルセットの外し方について。
一般的に脊柱の骨折や術後はしばらくの間常時コルセットを装着して過ごす事になります。
コルセットは主に脊柱の運動を制限したり、腹圧を高めて背骨にかかる負荷を軽くしたりする役割があります。
骨の治り具合や痛みの具合をみながら先生の指示が出た段階で、リハビリテーションでの訓練と並行させながら段階的にコルセットを外していきます。
ここ最近では入院期間が短縮している関係で、コルセットを装着したまま自宅に帰ってくる方が増えました。
入院中と同様、先生の指示でコルセットを外すことになるのですが 、退院後に在宅でコルセットを外す場合はこの「外し方」が重要になってきます。
長期間コルセットを装着した場合、大抵が脊柱を支える筋肉や腹圧を高めるための筋肉がめちゃくちゃ弱っています。
なぜかと言うと、コルセットがそれらの筋肉の役割を果たしてくれていたため、そもそも筋肉が働く機会がなかったからです。筋肉が長期間サボってしまってる状態です。
入院中の場合はそれを予防するために、リハビリテーション職種がコルセット装着期間中も体幹機能訓練等を実施しその筋肉の弱り具合を最低限にとどめるよう予防的に働きかけます。
コルセット装着した状態で在宅復帰後にリハビリテーション職種が介入していない場合では、この予防的な介入が不十分となります。
脊柱を支える筋肉がめちゃくちゃ弱っている状態でコルセットを一気に外してしまうと、脊柱を支える筋肉がうまく機能しないため高い確率で、腰痛やその他の部位(経験上、坐骨神経痛や膝痛が生じやすい)に痛みが生じてしまいADLが低下してしまいます。場合によっては転倒してしまい再入院というリスクが高くなります。
常時コルセットを装着した状態で退院してきた場合、
・病院で指導された自主トレーニングを徹底して行い、コルセット装着期間中も体幹筋が弱らないように
・コルセットを外しても良いとなった場合は一気に外さず段階的に外していく、緩めていく
・簡易型の軟性コルセットへ変更し、コルセットの役割を減らし、筋肉の活躍する出番を徐々に増やす
等の工夫が必要です。