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地域支援活動#神戸市#予防#あんしんすこやかセンター#ふれあいまちづくり事業
本日は上高丸地域福祉センターへ体操教室。
内容は「1日10分の介護予防体操」。
様々な地域コミュニティにお伺いし運動を行なっていますが、
参加者に1日の中で意識的に運動を行なっている時間を確認すると概ね10分程度と答える方が多いためです。
1日24時間の内、10分間で運動を行い効果を出すためにはいくつかのポイントがあります。
① 高齢者の加齢に伴う運動機能変化の特徴を知る
② 運動の的を絞る
③ 正しい方法で行う
①高齢者の加齢に伴う運動機能変化の特徴を知る
まず10分間という短時間で効果を出すためには、様々な種類の運動を行なっていては効果が得られません。
限られた時間で効果を出すためには、まず高齢者の身体変化の特徴を知る必要があります。
例えば筋肉に関して言えば全身に何百もの筋肉があります。それらの筋肉を全て鍛えるとなると1時間あっても足りません。
ではどこを鍛えれば良いのか。
高齢者に関しては加齢に伴って弱りやすい筋肉が決まっています。
中でも「抗重力筋」。名前の通り「重力に抗すための筋肉」は弱りやすく、弱った際には姿勢・歩行に大きな影響を与えます。
抗重力筋は下肢では下腿三頭筋、大腿四頭筋、大臀筋、体幹では腸腰筋や腹直筋、広背筋等の体幹周囲の筋肉などがあります。
弱りやすい筋肉がおおよそ決まっているのであれば、そこを10分間で集中的に鍛えることが大切になります。
②運動の的を絞る
10分間で運動効果を出すには、抗重力筋の中からさらに的を絞る必要があります。
下肢に関しては1日の移動機会や立ち座り、階段昇降等の日常生活場面で無意識のうちに使っています。
一方で体幹に関しては、日常生活で使ってはいますが、前後・左右で使う筋肉に偏りが生じやすく、体幹の歪みに繋がります。
体幹bの歪みは高齢者に多い膝痛や腰痛等の様々なトラブルを引き起こします。そのようなトラブルがきっかけで移動機会が減少し足が2次的に弱ってしまうことが多いです。ですので、10分間行う介護予防運動では体幹トレーニングに限定することをお勧めしています。
③正しい方法を覚える
鍛える的を体幹に絞った上で、次に大切になるのは正しい方法で運動を行うことです。
私の行う体操教室では回数ではなく時間で行うようにしています。全部で8項目の運動を行うのですが、1項目あたり1分間の運動を行なっていただきます。
回数で行うと運動フォームが崩れやすいためです。丁寧に1分間正しい方法で行う方が、雑に多くの回数を行なった場合よりも確実に運動効果は高くなります。
他にも、運動の実施時間帯等については朝一番をお勧めしています。
高齢者の転倒時間帯や腰痛発生時間帯の偏りから朝一番の運動が良いのではないかと考えています。
集団体操では一般的な運動内容になってしまいます。一番の理想は個別での身体アセスメントを行なった上で、お身体にあった方法をご提案するのが一番です。
個別運動相談会等も行なっていますので、お困りの方はお問い合わせください。
その他にも認知症に関することや、集団身体機能測定会等も行なっています。
ご依頼があれば日程調整を行い神戸市内、明石市内(その他に関しても一度ご連絡ください)であればお伺いします。